木曜夜クラス(小中千昭クラス)カリキュラムについて

木曜日19:00ー21:30

高等科木曜夜クラス追加募集決定!
詳細は映画美学校事務局にお問い合わせください。

──高等科のカリキュラムについて
ベーシックには脚本コース初等科修了生が対象です。プラスして、シナリオを書いた経験があるとか、ほかの所で学んだ方など、イロハは終わっているという前提です。「シナリオの形に書ければいい」は卒業しているので、現代の映像業界を変革しうる、有能な書き手が育って欲しいという願いでやっています。基本は書いてナンボなんですが、みんながシナリオを書いていく中でアドバイスをしながら、画一的なシナリオライターを育てようとはしていないので、その人その人の指向性に沿って役に立つ話をしていこうと思います。その最後にもなります。(小中千昭さんは高等科で脚本コースの専任講師を退任されます。)

──初等科をやってみて感じていることは?
6期は受講生の人数が少なかったので、濃密に指導ができました。全員が(30分のシナリオを)終えることができた。中にはシナリオ執筆経験がある人もいましたが、シナリオどころかほんの短い小説のようなものも書いたことがない人がいて、ここまで書けるようになった。

──講義の一日のスケジュールは?
前半は座学、カリキュラムに沿った講義をします。(後半は主に受講生の作品についての講評を行います。)
カリキュラムだけでなく、自分が作家としてどういう戦略を持ったらいいのか、またその意識についても話していこうと思います。それぞれが「作家」になろうとしているわけですから──何でも書ける便利屋が業界に必要なところがなくはないのかもしれませんが──みんながそれぞれの個性で仕事があることが一番望ましいので、何が得意分野かの見定めや、それであれば具体的にどういうところの知識を深めていけばいいのかといった、文字を書く以前にどういう取材をするのか、どういう資料を揃えるのかといった辺りも指導していければと思います。

──高等科生に望むこと。また新しい受講生に向けて
高等科は前期・後期と分かれていて、前期が「60分」、後期が「長編」が最終的な目標になります。もちろんそれさえ書けばいいわけではなくて、手が早い人は、(前期では)45分尺のシナリオを書いてもらおうと思っています。書けば書くほど進歩できますので。1年や2年の間にスランプはどこかで来ます。ですが、それを乗り越えないとモノにならない。結局無駄になってしまうので、岩にしがみついても書き上げる。書き通して欲しいし、書き通せるという自信は持って欲しいですね。たくさんの受講生の中で聴講しているだけというイメージがあるかもしれませんが、僕は、ほぼ一対一のやりとりのつもりでいます。マンツーマンであるからこそできることがあると思っています。

──最後に
映画美学校に来るまでは脚本を教えたことがありませんでした。講師をやることで、小中理論でもそうだったのですが、こうだよねと思っていたことを言語化して、論理化して、他の人に伝えています。ロジックだけではなく、個々の要素、メンタルとかモチベーションが関わってくるので、こうだからこうすれば正解が得られるというわけではないが、少なくとも僕の教え方は、ムダはできるだけしません。書けばいいわけではなく、もちろんたくさん書く体験は必要だけど、ムダなモノを書いても仕方がない。そこはズバリと最短ルートで効率よくやっているつもりです。普通の人がシナリオを学ぶ倍速で教えている感覚はあります。それくらいの成果は出ていると思います。1年でまともなモノが書けるなんてあまり聞かないです。最初の頃はヘボヘボなモノを書いて怒られるわけです、みんな。(笑)ですから、そういうメソッドを教える最後の機会です。ぜひ来て下さい。ちょっと書いたことがあるくらいの人でもいいですよ。(笑)

 
日程
講義
課題・その他
14/20オリジナリティと書かれざるルール
約束事を理解した上で、自己の独自性を如何に出すか
60分シナリオに向けてアイデア開発/映像化演習用シナリオ開発
24/27プロット構築の鍵とその開発
如何なるシナリオもプロットに立ち戻る。プロット脳の構築
35/11連続シリーズ物の研究
複数の書き手が話を積み上げる、共同執筆の形態から得られるもの
5/13※共通講義1
45/18ジャンル作品の研究1
観客はジャンルによってその受容さが異なる
5/20※共通講義2
55/25ジャンル作品の研究2
ホラーをモデルにして、ジャンル作品の損得を測る
5/27※共通講義3
66/1言語としての映像
言語学・記号学的アプローチによる映像解明
(「映像化演習」シナリオ決定)
6/3※共通講義4
76/8逆アセンブル・シナリオ
映像からシナリオを書き起こして掴む、自分のスタイル
6/10※共通講義5
86/15脚本家の思考法
脚本家とはどういう作家なのかを識る
6/17共通講義6
96/22効率的な発想法とは
そんなものは無いのだが、プロには締切りというものが
6/24脚本高等科・「映像化演習」リハーサル(夜クラス17時から23時)
106/29物語構造の解体
新・神話的物語構造解剖
117/6文体と話法
手ぐせで書かず、内容に即した文体で書くには
7/8脚本高等科・「映像化演習」撮影(夜クラス)全日
127/13物語視点の問題
単視点・複数視点を自在に操るには
137/20仮想モデルの持ち方
作家として、作風として、群れの中から輝くには
147/27情動のメカニズム
人を感動させるのは意外に簡単。しかしそれだけでは……
158/3リアリティの諸問題
信じさせる力
168/17アンチ・ジャンルの出口を探る
既存のジャンルから脱するには
178/24脚色の愉しさと難しさ
原作物を実際に書いてみる
8/26※共通講義7
188/31脚本と演技者
シナリオで伝える認知
9/2※共通講義8
199/7最終提出に向けた推敲
9/1160分シナリオ締め切り:講義なし・メールでの提出
209/14長編に取り組む為に準備すべきこと
後期の長編作品を見据えて
9/3※共通講義9
10/160分課題優秀作品発表
10/8共通講義10(初等科優秀作発表)

<映像化演習>

映画美学校脚本コースの特徴的な実習として「映像化」というものがあります。
紙の上だけではなく、実際にシナリオが映像化されるとはどういうことかを経験するプログラムです。

初等科では、皆さん自身が撮影を行い、短編映画を自分たちで作り上げることで、実践的に映像化を体験しました。
その時、皆さんは「演出ってどうやってやるの?」ということに直面したかと思います。

高等科では、この「演出」を知るためのカリキュラムを設けました。

皆さんが書いたシナリオの中からクラスで1本ずづ選考されたものを、プロの映画監督が演出します。
場所はミニスタジオ。1日リハーサル・1日撮影と段階を踏むことで、シナリオが演出を通して立体化されていく過程に触れるカリキュラムです。