日曜クラス(高橋泉クラス)カリキュラムについて

日曜日16:00ー18:30

※高等科日曜クラスは定員に達したため申込を締め切りました。

──高等科のカリキュラムについて
基本は60分課題に向かって書きます。その前段として「映像化実習」があるのですが、尺も短編なので、アイデア出しして、脚本を書いてもすぐに終わってしまうと思います。なので、それとは別に「泣けるラブストーリー」を書いてもらいます。
ラブストーリーは実は、ストーリー自体にそんなにひねりがない。結局はキャラクターのぶつかり合いでしかないんですね。いろんなことが起きてというのは多少ありますが、基本は同じフォーマットでしかない。その中で、どれくらいキャラクターを好きになれるかで勝負するものなんです。(カリキュラムの尺は)5分なので、そんなにひねったものは書けないと思いますが、僕はキャラクターが全てだと思っているので、「キャラクター」を作ってラブストーリーを盛り上げてもらいたい。
「泣ける」とつけているのは、(受講生の脚本に)「目標がない」ことが多いからです。「やりたいこと」はあるけど、それを(客に)見せて、感動させたいのか笑わせたいのか、企画として一番大事な骨の部分──これは「商業映画」としてですけれど──が、ないんです。なので一度、大目標を立てて「泣ける」と言ったら泣かせて欲しいんです。泣かせる方向にどうやったら持って行けるかを考えていきたいので、「泣ける」としてあります。
それにプラスして、今、商業映画って9割方原作ものなので、短編のメインの設定だけ残して、脚色するということをやります。高等科は、ある程度技術があってさらに学んでプロになりたいっていう人が多いと思うので、そのあたりをやっていければと思います。
そのふたつくらいをやりつつ、60分課題ですよね。60分というのは果てしなく長いと思うんですよ。(初等科後期課題の)30分で、「これだけ物事を起こさなくてはいけないのか」というのが、60分になると、物事を起こす回数が増えるというよりも、物事と物事がこう繋がっていたんだという視点の方も強くなってくる。パズルのようにいろいろ組み合わせなきゃいけないし、ひとつの目標に向かって進んで行かなくちゃいけないし、大変だと思います。
60分課題は「アイデア出し」から「ラフ」にして「プロット」にして「脚本」にしていきます。

──初等科をやってみて感じていることは?
(プロの現場で)僕らが「ホン打ち(脚本の打ち合わせ)」で使うような言葉を、意味ということではなく、感覚として理解してくれるようになっているなと思います。自分の中で先回りしてすることはまだできないけど、「これとこれは繋がらないね」などいろいろ言ったことに対して、指摘を入れ込んだ改稿をすることができるようになってくれているので、言語までは通じるようになったというふうに思います。

──高等科生に望むこと。主に新しい受講生に向けて
カリキュラムの説明でも言いましたが、目標を持って書くということが一番大切だと思います。
もちろん面白い物語を書くというのは大前提なんですが、「目的」を持って、物語を完結に導いて、その「目的」をお客さんや(脚本の)読み手も感じることができる脚本を書くことができるようになることが高等科の目標なので、そこに向かっていきたいなと思います。

──講義の一日のスケジュールは?
基本的には「講評」中心です。みんなが書いてきたものに対して話していかないと、直感として入って来ないと思うんです。理論で言うよりは、実際にあるもので、どうしてこうなっているのかということを直で話した方がいいと思っています。
何を書くにしても必ず、「アイデア」「ラフ」「プロット」「脚本」と順番で進めて行きます。これは仕事のやり方と同じなので、(初等科と)変わらずやっていきます。

──最後に
自主映画を撮りたいからとか物語を作ってみたいということで(講義を)受けて頂いたりしているのですが、僕は、プロになってもらうためにしか教えないつもりです。もちろんそれぞれの作家性は重視しますが、それがどうやったら客に伝わるかをメインにやっていきます。新しく来る方も続けてくる方も基本はプロになるつもりで来て頂ければと思います。

 
日程
講義
課題・その他
14/23泣けるラブストーリーを書いてみる1 アイデア出し。『映像化演習』ラフ案、作成。
『ラブストーリー』ラフ案、作成。
24/30泣けるラブストーリーを書いてみる2 ラフ案講評。『映像化演習』プロット、作成。
『ラブストーリー』プロット、作成。
5/13※共通講義1
35/14泣けるラブストーリーを書いてみる3 プロット講評。『映像化演習』初稿、執筆。
5/20 ※共通講義2
45/2160分課題、アイデア出し1。『ラブストーリー』初稿、執筆。
5/27※共通講義3
55/28泣けるラブストーリーを書いてみる5 初稿、講評。(「映像化演習」シナリオ決定)
6/3※共通講義4
66/460分課題、アイデア出し2。60分課題ラフ案、作成。
6/10※共通講義5
76/1160分課題ラフ案、講評1。60分課題ラフ案、改稿。
6/17※共通講義6
86/1860分課題ラフ案、講評2。60分課題プロット、作成。
6/24脚本高等科「映像化演習」リハーサル(10時から16時)
96/2560分課題プロット、講評1。
人物と潜る。
60分課題プロット、改稿。
7/1脚本高等科・「映像化演習」撮影(終日)
107/260分課題プロット、講評2。
標識を立てる。
60分課題プロット、改稿。
117/960分課題プロット、講評3。
核の確認。
60分課題小箱、作成。
127/1660分課題小箱、講評。
贅肉と筋肉のバランス。
60分課題脚本、初稿執筆。
小説原作ラフ作成。
137/23原作を映像化するコツ1
小説編
60分課題脚本、執筆。
漫画原作ラフ作成。
147/30原作を映像化するコツ2
漫画編
60分課題脚本、執筆。
158/1360分課題脚本初稿〆切、講評。60分課題脚本、改稿。
168/2060分課題脚本、講評。60分課題脚本、改稿。
8/26※共通講義7
178/2760分課題脚本、講評。60分課題脚本、改稿。
9/2※共通講義8
189/360分課題脚本、講評。60分課題脚本、改稿。
199/1060分課題脚本、クリーニング。
そのラブレターは渡せるか?
60分課題脚本、チェック。
9/1160分シナリオ締め切り:講義なし・メールでの提出
9/16※共通講義9
209/17長編アイデア出し。
今、誰かに見せたい映画。
10/1高等科60分課題選考結果発表
10/8※共通講義10
初等科選考結果発表

<映像化演習>

映画美学校脚本コースの特徴的な実習として「映像化」というものがあります。
紙の上だけではなく、実際にシナリオが映像化されるとはどういうことかを経験するプログラムです。

初等科では、皆さん自身が撮影を行い、短編映画を自分たちで作り上げることで、実践的に映像化を体験しました。
その時、皆さんは「演出ってどうやってやるの?」ということに直面したかと思います。

高等科では、この「演出」を知るためのカリキュラムを設けました。

皆さんが書いたシナリオの中からクラスで1本ずづ選考されたものを、プロの映画監督が演出します。
場所はミニスタジオ。1日リハーサル・1日撮影と段階を踏むことで、シナリオが演出を通して立体化されていく過程に触れるカリキュラムです。