アクターズ・コース俳優養成講座2022 募集要綱

俳優の権利と危機管理

担当:アクターズ・コース講師陣

今、俳優の仕事は多岐に渡っています。映画、ドラマ、広告、演劇、ナレーション……。事務所に所属している俳優も、フリーで活動している俳優も、最終的には自分の身体と心をさらけだして、ある作品世界の創造に寄与していきます。だからこそ、その仕事の過程、表現の領域で起きる種々のトラブルは、俳優にとってダイレクトに心身を傷つけかねないリスクを負っています。自立した俳優としてその仕事を長く楽しく継続していくために必要な知見をシェアしていきます。

<ゲスト講師>
森崎めぐみ

演技レッスン

担当:近藤強 

「動くんじゃなくて、周りに動かされる」

シアターゲームなどを交えながら、ビューポイント(Viewpoints)という演技トレーニング方法を紹介します。ビューポイントでは、演技を時間的要素(長さ、テンポ、反応、繰り返し)と空間的要素(関係性、身体、ジェスチャー、建築など)に分けて考えます。全9回の講義を通してこれらの要素1つ1つについてじっくりと学びます。演技をする時に相手役、台詞、環境(相手との距離や空間)などに刺激されて動ける身体作りを目指します。

担当:兵藤公美

「はじめの劇」

日本語のテキストを使用して、人間の生理や批評的観点で演技を構築していく技術をトレーニングをしていきます。台本の読み取り、セリフの取り扱い、身体のコントロール、空間の使い方のスキルアップを目指します。

座学と創作/演技について考える

担当:深田晃司

映画にとっていい俳優とは、カメラの魅力的な被写体であることかもしれません。しかし、魅力的な被写体というだけであれば、監督にとってそれは、素人でもいいし、それこそ水でも火でも風に揺れる木々でも構わない。優れた俳優にしかできないこと、それは俳優自身が脚本を、作品を主体的に解釈し考えることのできる被写体になるということです。このプログラムでは、簡単な創作と、それを参加者自身が演じ撮影することで、カメラと俳優の撮る / 撮られる関係性を再確認していきたいと思います。また、映画の歴史についても学んでいきます。

断片映画制作

担当:宮崎大祐

与えられたテーマに基づき3本の断片映画=「短編映画未満だが単なるショット以上の何か」を制作。毎回企画と目標を検討し、次の講義までに各自制作してきてもらいます。それをみなで見て批評します。自分で自分を演出し、演技し、撮影し、編集することで、自分の演技や演出がどうカメラに記録されるのかを考え、映画制作の方法を学びます。

演技の嘘と批評

担当:島村和秀

演技の根本にある「嘘」との向き合い方、楽しみ方をシェアします。具体的には、戯曲の批評的な【解釈】から始め、汎用性のある【身体】と【発話】のトレーニングを行います。

ゼロから演劇を作る

担当:本橋龍

「演劇って何?」という所から皆で議論を重ね、今この地点から生まれる原初的な演劇を作ってみようと思っています。まずは導入として、それぞれ日常でも行うエピソードトークに演劇的な要素を加えて立体的にしてみます。その後グループ分けをして、メンバー同士で話し合い、ゼロからの演劇創作をしてもらい、発表会を行います。演劇、演技を俯瞰して考えることで新しい発見があるかも知れません。

アクターズ・ラボ

担当:アクターズ・コース講師陣

毎回多彩なゲスト講師を招いてその生き方や知見を解きほぐしながら共有していきます。ゲストには俳優、演出家、監督だけではなくプロデューサーや翻訳家なども予定。演じることだけではない、俳優としての世界の見え方を広げていきます。

フィクション・コースを知る

担当:近藤強

フィクション・コース生の作品を上映し、監督や出演者を招いて作品について話し合うという講義です。映画制作者と俳優はオファーする/されるという関係から始まることも多いですが、両コースが併設されている映画美学校の特色を生かして、まずは作品を観て話す場を作ることでお互いの存在を知り合うところからはじめてみるということをしてみたいと思っています。作品作りをする人たちとコースを越えて出会うことで、お互いに刺激を得ながら学びを深めていく仲間と出会うきっかけになることを目指します。

修了公演

担当:本橋龍

半年間研鑽を積んだ集大成として、新進気鋭の演出家を招いての修了公演を行います。「作れる俳優になる」ため、演じるだけではなく、自分たちで場を作り、人に届けるまでの全てを行います。