月2回の土曜日に行われる共通講義は、初等科、高等科共通の講義となります

全10回 担当講師:高橋洋

▎「シナリオ指導実践編 ホン読みを通した実践的技術論」

初等科前期で開発された15分のシナリオをテキストに、アクターズ・コース有志を招き「ホン読み」を行います。「ホン読み」とは、自分の書いた台詞・ト書きが他人の声で読み上げられる、それにジッと耳を傾けて映画の流れをチェックしてゆく、いわば「音」によるプレビューです。ホン読み後、少人数のグループに分かれて、ホン読みから見えたリライトのポイントについて話し合い、発表して貰います。発表を受け、講師である僕からは「もし自分が演出するとしたら」という観点も含めた議論を展開し、具体的なケースに則した実践的な技術を磨きます。ここで培った経験をクラス講義での30分のシナリオ開発に生かしてゆくのが目的です。高等科生および後期から参加した受講生には、企画をプレゼンして貰い、上記と同様の議論を行います。また、学外からゲストを招いての講義を行います。

TAKAHASHI Hiroshi

▎ゲスト講師

三宅唱 Miyake Sho
1984年札幌生まれ。中学3年時にはじめて自主映画をつくる。一橋大学社会学部在学中、映画美学校フィクション・コース第10期初等科に入学。 2009年短編『スパイの舌』(08)が第5回CO2オープンコンペ部門にて最優秀賞を受賞。2010年『やくたたず』を製作・監督(第6回CO2助成作品)。『Playback』(12)で第65回ロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門に正式出品、また第27回高崎映画祭新進監督グランプリ、第22回日本映画プロフェッショナル大賞新人監督賞を受賞。また『ケイコ 目を澄ませて』(22)は2022年第96回キネマ旬報ベスト・テン第1位となる。 その他の作品に「無言日記」シリーズ(14~)『THE COCKPIT』(15)『密使と番人』(17)『きみの鳥はうたえる』(18)『ワイルドツアー』(18)Netflix「呪怨:呪いの家」(20)がある。最新作は『夜明けのすべて』(24)。