映画美学校では、現代フランス映画を代表する女性監督クレール・ドゥ二監督をお迎えしてマスタークラスを行うことになりました。
ドゥ二監督は最新作『ハイ・ライフ』の日本公開とアンスティチュ・フランセ東京で行われる「映画/批評月間~フランス映画の現在をめぐって~」のクレール・ドゥ二特集のためのご来日となります。
『ショコラ』(1988)『パリ、18区、夜。』(1994)『ネネットとボニ』(1996)『ガーゴイル』(2001)『35杯のラムショット』(2009)と相次いで話題作を発表し、近年はコメディ、SF分野へと創作活動の幅を広げているドゥ二監督の映画制作論を学ぶ貴重な機会です。ご参加をお待ちしています。

Claire_Denis2クレール・ドゥ二Claire Denis(映画監督/フランス)
パリ生まれ。幼少期を植民地行政官の父の赴任地であるアフリカの国々を移動しながら過ごす。フランスへ帰国後、フランス高等映画学院へ入学、卒業後は、ジャック・リヴェット、ヴィム・ヴェンダース、ジム・ジャームッシュなど名だたる映画監督たちのアシスタントを務める。1988年、初の長編で自伝的作品『ショコラ』がカンヌ国際映画祭のオフィシャル・コンペティション部門に選出。続いて、人種の坩堝パリ18区を舞台とした群像劇『パリ、18区、夜。』(94)で自らの作家性を確立し、日本でも熱烈なファンを獲得。アルテのテレビ・シリーズ「彼らの時代のすべての男の子たち、女の子たち」で撮られた『US GO HOME』(94)は自らの思春期を題材に若者たちの行き所のない欲望、身体を瑞々しく描き、その続編として企画された『ネネットとボニ』(96)はロカルノ映画祭のグランプリをはじめとする三冠を受賞。1999年にドニ・ラヴァン主演で再び自らの原点であるアフリカの地、ジブチに戻って撮った『美しき仕事』で第28回ロッテルダム国際映画祭KNF賞など多数の賞受賞。その後も現代の吸血鬼たちを描いた官能的な『ガーゴイル』(2001)、父親と娘の絆を繊細に描いた『35杯のラムショット』(2009)、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品されたフィルム・ノワール『バスターズ-悪い奴ほどよく眠る』(2013)、そして2017年にカンヌ映画祭監督週間に出品されたジュリエット・ビノッシュ主演の『レット・ザ・サンシャイン・イン』では初のラブ・コメディと、その作風の豊かさは新しい世代の映画監督たちからも熱烈な賞賛を受けている。最新作の『ハイ・ライフ』はドゥニが数年かけて準備してきた念願の企画であり、彼女にとって初のSF映画、初の英語作品、ロバート・パティンソンやジュリエット・ビノシュ、ミア・ゴスといった国際的スターが出演し、2018年9月にトロント国際映画祭で世界初上映された。つねにあらたなジャンル、スタイルを追求しながら、人間の奥深くにある欲望、暴力性、愛の形などをときに瑞々しく、ときに生々しく、ときに禍々しくスクリーンに映し出し、観る者たちを魅了してやまない映画作家。

日程:2019年3月14日(木)18:30-
会場:アテネ・フランセ文化センター(御茶ノ水)
東京都千代田区神田駿河台2-11 アテネ・フランセ4階
講師:クレール・ドゥ二(映画監督/フランス)
参加資格:映画制作を志す方(スタッフ・キャストを問わず=自己申告制)
参加費:1500円
映画美学校生はカリキュラムの一環となりますので無料です。事務局に申込んで下さい。
定員:80名(予約制)*ご予約は締め切りました。

プログラム
上映18:30−
『レット・ザ・サンシャイン・イン』2017クレール・ドゥ二監督
(フランス/2017年/95分/カラー/デジタル/フランス語/日本語字幕)
講義20:10−21:20
講師:クレール・ドゥ二(映画監督/フランス)
司会:朝倉加葉子(『クソすばらしいこの世界』『ドクムシ』監督)

なお、3月12日(火)には最新作『ハイ・ライフ』をめぐって、アンスティチュ・フランセ東京でドゥ二監督と黒沢清さん(映画監督/映画美学校講師)のトークが予定されています。

詳細は下記のホームページでご覧になれます。
https://www.institutfrancais.jp/tokyo/agenda/1903090421/

主催:映画美学校The Film School of Tokyo
後援:アンスティチユ・フランセ Institut-français du Japon
協力:アテネ・フランセ文化センターAthénée Français Cultural Center

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