受講期間:2017年7月5日(水)-2017年9月3日(日)

劇映画の第一の被写体は俳優であり、その演技です。それは劇映画の内容そのものと言ってもいいものであり、同時に、その内容を観客にスムーズに伝えるという重要な役割を担ったメディアでもある、すなわち映画言語と言われるものの中心を成すものなのです。 では、映画の俳優には何が可能で、何が求められているのでしょうか?  この講座では、フィクションとしての「映画の演技」を具体的、実戦的にイメージできるようなベーシックな演技演出のスタイルについての講義と、さらに講師の演出による本格的なリハーサルと撮影を通して、受講生それぞれの「映画の演技」の可能性をできる限り拡張してもらいたいと思います。

講師からのメッセージ

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まず基礎となる演技演出のベーシックなプレイスタイルを知ってもらうために、映画的なフィクションをフィクションとしてリアルに、かつカッコよく成立させるためのモデルとして、日本映画の先人たち(俳優、監督)が開発した様々な演技演出のスタイルを具体的に紹介し、解説します。それは、これから先、様々な映画の現場で実践的に応用してゆくための演技の「ひきだし」として、また日本映画と言われるものに関わる以上知っておくべき最低限の常識としてぜひ身につけておいてもらいたいものでもあります。 演技と演出に関して考えておきたい重要な課題として「リアリズム」があります。劇映画は基本的にリアリズムを求められています。ではリアリズムとは何か? それは現実にありがちなことやありそうなこと(「あるある」と呼ばれるような)の単なる再現ではなく、逆にありそうもないことに予想外の形で現実感を与える創造的な演技演出です。なおかつ、観客を魅了するプラスαを備えているか。それを、タイプの異なるいくつかのシナリオを実際に様々に演じてもらうことで、一緒に、それぞれの演技の可能性の追求として、探ってみたいと思います。
西山洋市(映画監督/『運命人間』『kasanegafuti』『瑠璃道花虹彩絵』 )

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フィクションを支える芝居、それが映画の演技です。最近多く見られる日常をなぞる芝居は、映画の演技ではありません。なぜなら、映画の登場人物は現実生活には存在しておらず、映画というフィクションの世界にのみ存在しているからです。あるいは、登場人物の演技が、映画のフィクションを成立させているからともいえます。しかし登場人物は、その映画世界の中では、リアルに生きているのです。このフィクション(映画)とリアル(現実)の中間地点に存すること、それが映画の役者に求められることだと思っています。万田邦敏(映画監督/『接吻』『イヌミチ』『シンクロナイザー』)

カリキュラム

西山洋市編
○型として知っておくべきベーシックな演技演出のスタイル(講義)
○演技のリアリズムと様式性、双方を実験的に演じることで、そのバランスを体感的に探る。(以下、スタジオでのリハーサルによって、それぞれの演技の可能性として模索)
○セリフの音声の響きとしての可能性を実験的に探る。
○演技の音楽性と日常性のバランスを考える(歌から日常的語りまで、踊りから日常的動きまで、のグラデーションを実験的に操作してみる。あるいは音楽的なノリの演技への効果)
○演技の速度とリアリティのギリギリのラインを探る。
○演技に風格をもたらす「何か」を探す。        

万田邦敏編
課題シナリオの芝居を、以下のポイントに重点的に留意しながら、実際に組み立てる。組み立てた芝居を撮影し、編集する。
○フィクションを支え、フィクションを立ち上げる芝居の、ある種の「型」について考える。
○現実をなぞる芝居は、現実の何を(どこを)なぞっているのかを知る。
○感情の動きと身体の動きを、あたかも無意識のごとくに連動させる。
○カメラのフレームを意識する。同時に、フレームの外を意識する。

曜日
時間
講義内容・講師
2016/7/516:30〜22:00ガイダンス(万田邦敏・西山洋市)+概論(西山洋市)
7/1216:30〜22:00西山洋市編1
7/1916:30〜22:00西山洋市編2
7/2316:30〜22:00西山洋市編3
7/2616:30〜22:00西山洋市編4
7/3016:30〜22:00西山洋市編5
8/916:30〜22:00万田邦敏編1
8/1316:30〜22:00万田邦敏編2
8/1616:30〜22:00万田邦敏編3
8/2016:30〜22:00万田邦敏編4
8/2716:30〜22:00万田邦敏編5
9/316:30〜22:00完成作品上映&講評(万田邦敏・西山洋市)

※講師の都合により講義日程や内容が変更する場合がございます。

講師

西山洋市(映画監督/『運命人間』『kasanegafuti』『瑠璃道花虹彩絵』)、万田邦敏(映画監督/『接吻』『イヌミチ』『シンクロナイザー』)

募集要項

受講資格:18才以上であれば学歴、経験の有無は問いません。
募集人員:15名(定員になり次第締切ります)。
教室:映画美学校(渋谷)
受講料

【一般】81,000円+保険料4,000円(税込)
【映画美学校フィクション・コース/脚本コース/ドキュメンタリー・コース/Acting In Cinema 2015年度・2016年度修了生】46,000円+保険料4,000円
(税込)
※アクターズ・コース修了生も割引となります。事務局まで別途ご相談ください。

申込方法:受講申込書に必要事項を記入の上、顔写真2枚(受講申込書貼付用と受講証用)を同封し映画美学校にご郵送、もしくはご持参下さい。簡単な選考の上、合格者には、合格通知と受講手続きのご案内を、申し込み受理から10日以内に郵送いたします。ご入金が確認された時点で受付完了となります。

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※講義開始に関わらず、申込者の自己都合での解約による受講料の返金は原則お断りします。但し疾病等、本校がやむを得ないと認める事由については、ご相談に応じます。

お申し込み&お問い合わせ
映画美学校
〒150-0044 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS
電話番号:03-5459-1850 FAX番号:03-3464-5507
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